この記事で説明する内容
- LexisNexis® PatentSight+™ における事例集(Playbook)とは何かを説明し、分析テンプレート(チャートやテーブル)や検索項目を活用した、一般的なIP分析ワークフローの進め方とポイントを解説します。
- 分析のスピード向上や、一般的に用いられている分析手法の活用、特許データ分析における試行錯誤の削減といった観点から、事例集が有用である理由を説明します。
- 利用可能な事例集の概要を紹介し、それぞれがどのような問いに対応し、どのような場面で活用できるのかを整理します。
事例集とは
事例集は、一般的な知的財産および特許戦略に関する問いに、より迅速かつ一貫性をもって答えるために設計された、すぐに使える分析例です。
各事例集は、あらかじめ次の内容を含むワークブック(Workbook)として提供されます。
用意されたフィルター
分析テンプレート
チャートやテーブルなどの可視化表現
結果を読み解くための解説コメント
白紙のワークブックから始めるのではなく、実績のある分析構造を起点として、自社のデータや目的に合わせて調整できます。
利用シナリオ例
特定の技術分野において、自社の特許ポートフォリオが競合と比べてどのような位置付けにあるかを把握したいとします。どの指標を使い、どのように可視化するかを最初から検討する代わりに、 Benchmarking を開き、自社および競合のフィルターを適用することで、構造化された比較結果をすぐに確認できます。結果の解釈を助ける説明も併せて表示されます。
事例集を使うメリット
事例集は、日常的な IP 分析業務において、分析の準備にかかる手間や判断の迷いを減らし、スムーズに分析を進めることを目的に設計されています。
ワークフローの効率化
事例集には、あらかじめ用意されたフィルター、チャート、レイアウトが含まれています。
そのため、分析環境を一から整える必要がなく、すぐに分析と結果の解釈に取り組むことができます。
一般的な分析手法に基づく構成
各事例集は、実務で広く用いられている分析アプローチをもとに構成されています。
分析の流れ、使用する指標、チャートやテーブルによる可視化は、特許データ分析で一般的な考え方に基づいています。
試行錯誤を減らすためのガイダンス
各シートには、チャートやテーブルの目的や、結果の読み取り方を説明する解説コメントが付いています。
これにより、「なぜこの分析を見るのか」「結果をどのように解釈すべきか」を迷わず理解できます。
多くのチャートには AI-Powered Insights 機能 も組み込まれており、表示されているデータをもとに、内容をわかりやすく説明します。AI-Powered Insights は、Summary(概要)、Key Insights(主要なポイント)、Next Step(次のアクション)で構成されています。
これらのガイダンスにより、ユーザーは何が表示されているのかだけでなく、 どのように実務で活用すべきかを理解できます。
利用可能な事例集
PatentSight+ では、幅広い IP およびビジネス上の問いに対応する事例集を提供しています。各事例集はアカウント内に保存され、用途に応じて編集できます。
以下に、利用可能な事例集とその主な利用シーンを示します。
-
Annuity Fees
特許ポートフォリオの最適化に向けて、維持費用や年金費用を分析します。 -
Benchmarking
企業、競合、地域間で、特許の強さ、品質、量を比較します。 -
Charts
特許分析でよく用いられるチャート形式や可視化の方法を確認します。 -
Citation Analysis
引用・被引用を分析し、技術的な影響力やインパクトを評価します。 -
Internationalization Strategies
地域別の出願戦略や、グローバルなポートフォリオのカバレッジを把握します。 -
Legal Status
登録、出願係属中、失効など、特許ライフサイクルの各段階を確認します。 -
Licensing
有望な技術や潜在的なパートナーを特定し、ライセンス検討を支援します。 -
M&A
M&A の検討において、特許ポートフォリオの価値や特徴を評価します。 -
M&A Scouting
特許活動や特許の強さに基づき、買収候補となる企業を特定します。 -
M&A Target Analysis
特定の買収対象について、特許ポートフォリオをより詳細に分析します。 -
Portfolio Management
ポートフォリオの整理や選別を行い、管理方針に関する意思決定を支援します。 -
R&D Strategy
特許活動を研究開発の優先事項や戦略と整合させます。 -
Trends
技術トレンドや成長分野、新興イノベーションの動向を分析します。 -
Innovation Momentum(各年版)
LexisNexis® Patent Asset Index を用いて、主要なイノベーターを特定し、特許の品質、規模、技術的関連性を評価します。 -
UN SDGs
客観的な指標に基づき、特許ポートフォリオが国連の持続可能な開発目標(SDGs)にどのように貢献しているかを分析します。
各事例集は、そのまま利用することも、役割、目的、業界に応じてカスタマイズすることも可能です。
AI-Powered Insights
事例集のワークブックを使用している場合でも、独自の分析を作成している場合でも、PatentSight+ には、チャートの内容を迅速に理解するための AI-Powered Insights が搭載されています。
チャートの内容を平易な言葉で説明
任意のチャートで「インサイト生成(Generate Insights)」を選択すると、結果を読みやすい説明(英語)に変換するサイドパネルが開きます。理解の確認や、有意義なパターンの早期発見に役立ちます。
表示される内容
AI-Powered Insights は、通常、次の要素で構成されます。
- Summary(概要):データが示している内容を、平易な言葉で簡潔にまとめます。
- Key Insights(主要なポイント):結果から読み取れる重要な傾向や比較、主な要因を整理します。
- Next Steps(次のアクション):次に実施を検討すべき分析を提案します。
事例集および独自分析の双方で利用可能
- 事例集の場合:インサイト生成を使用して、チャートの目的やポイントを理解し、その後、ご自身のシナリオに合わせてフィルターを調整できます。
- 独自分析の場合:ご自分で作成したチャートからもインサイトを生成でき、短時間での解釈に役立ちます。
AI-Powered Insights は、分析の理解と解釈を迅速にするために設計されています。AI が生成する内容であるため、特に重要な意思決定に用いる場合は、結果の検証を行ってください。
AI-Powered Insights の詳細については こちら をご覧ください。
事例集へのアクセスとカスタマイズ
事例集は PatentSight+ のワークブックとして保存されており、2 つの方法でアクセスできます。
PatentSight+ ホームページから
画面を下にスクロールして「事例集(Playbooks)」セクションを表示し、いずれかのアイコンをクリックすると、新しいワークブックで該当する事例集が開きます。左右の矢印を使って、利用可能な事例集をスクロールできます。
既存のワークブックから
基本メニュー(Custom Analysis)から新しいワークブックに移動した場合でも、既存のワークブックを使用している場合でも、保存済みまたは共有されたワークブックと同様の方法で事例集を開くことができます。
| 上部メニューからワークブック(Workbook)を選択し、次に、開く(Open)を選択します。 |
| サイドメニューから「Enterprise事例集(Enterprise Playbooks)」を選択します。 | |
| 表示された選択ボックスをクリックして、開きたい事例集を選択します。一度に選択できる事例集は 1 つのみです。 | |
| 確定(Confirm)をクリックします。 |
その後、通常のワークブックと同様に、次の操作が可能です。
- 目的に合わせて検索項目を調整する
- すべてのシートにフィルターを適用する
- 編集した事例集を任意の名前で自分のフォルダーに保存する
これにより、各事例集を、自社のニーズに合わせて再利用できるワークブックとして活用できます。
事例集についてさらに詳しく知りたい場合やサポートが必要な場合は、担当のカスタマーサクセスマネージャーにお問い合わせいただくか、 support@lexisnexisIP.com までご連絡ください。