対象期間: 過去4週間に提供された改善内容です。
2月のアップデート:
- 明確で制御可能な検索クエリ構築
- 推論サマリーによる分析プロセスの可視化
- 信頼性と可読性を高めたチャート表示
- Web検索連携による最新情報の活用
- プロンプト表現の最適化
- PatentSight+ から Protégé へのアクセス改善
概要
今月のリリースでは、明確で制御可能なクエリ構築、推論サマリーによる分析プロセスの可視化、そして信頼性と可読性を高めたチャート表示という3つのテーマで機能強化を行いました。
これらの改善により、アナリストは Protégé がどのような処理を行っているかを把握し、結果の背景を理解したうえで、意図しない影響を生じさせることなく分析を洗練できます。
本アップデートは、特に次のような場面で役立ちます。
日常的な分析業務 ― コンセプト単位で制御可能な検索式構築と、安定したチャート表示による反復分析の効率化
ステークホルダーへの説明・報告 ― 推論サマリーに基づく、再現性と説明可能性の高い分析結果の提示
迅速な意思決定が求められる場面 ― Web検索連携による最新情報の補完と、タイムリーな回答の提供
明確で制御可能な検索クエリ構築
主な変更点
Protégé は、暗黙的なキーワードのグルーピングではなく、明示的かつモジュール化されたコンセプトに基づいて検索クエリを構築する方式へと進化しました。
本変更の意義
検索意図のずれを抑制しながら、既存の結果を不安定にすることなく、段階的な改善を追跡可能な形で行えるようになります。
-
分析上の挙動
検索クエリは、モジュール化されたコンセプトブロックとして構成されます。
あるコンセプト(例:電池材料(battery materials))を編集しても、他のコンセプト(例:製造プロセス(manufacturing processes))には影響しません。また、セグメント分析では、上位概念と下位ドメインの関係に基づいて検索範囲を制御しながら拡張できます。これにより、分析の基点となる用語を維持したまま調整が可能です。
意図
複雑な検索を構造化し、変更履歴を追跡可能にすることで、トレーサビリティを維持しながら迅速な反復改善を可能にすることです。-
制約と影響
- 結果はコンセプト単位で整理され、コンセプトごとの推論サマリーが生成されます。
- コンセプトを拡張すると再現率は向上しますが、過去の実行結果との比較可能性に影響する場合があります。
- 分析の基点は、生のキーワードではなく、定義されたコンセプトの境界です。
例
アナリストが「エネルギー貯蔵(energy storage)」という広い概念を、サブドメインである「全固体電解質(solid‑state electrolytes)」に置き換えつつ、製造および地理的コンセプトを維持した場合でも、過去分析との比較可能性を保ったまま検討を深めることができます。
推論サマリーによる分析プロセスの可視化
主な変更点
Protégé は、最終的な結論とは別に、構造化された推論サマリーをインサイトと併せて提供するようになりました。
本変更の意義
インサイトがどのような分析プロセスを経て導かれたのかを明確に把握できるようになります。アナリストは、ステークホルダーに共有する前や再利用可能なワークフローに組み込む前に、結果の形成過程を検証できます。
分析上の挙動
Protégé は、結論に至るまでの主要な分析ステップを簡潔に示す推論サマリーを付加します。推論部分は主要なインサイトとは論理的に分離されており、確認やレビューを容易にします。制約と影響
サマリーには、「コンセプトAでフィルタリング」「報告日(Reporting Date)でグループ化」「上位10%と中央値を比較」といった高レベルの分析ステップのみが示されます。内部モデルの詳細や技術的な処理内容は含まれません。これにより、透明性を確保しつつ、過度な技術情報による複雑化を避けています。-
例
アナリストが「全固体電池分野で、時間の経過とともにポジションを強化している出願人はどこか。」と質問した場合、Protégé はインサイトに加え、次の処理を行ったことを示す推論サマリーを返します。
全固体電解質のコンセプトでフィルタリング
報告日(Reporting Date)ごとにグループ化
上位10%の出願人と中央値トレンドを比較
アナリストは、このインサイトを分析内容と整合した「方法」の説明とともにスライドへ転記できます。
信頼性と可読性を高めたチャート表示
主な変更点
チャート表示を基礎データおよび説明テキストとより厳密に整合させ、一貫性と可読性を向上させました。
本変更の意義
情報の読み取りにかかる負荷が軽減されます。特に、時系列比較やセグメント間・企業間の比較において、誤解を招く解釈のリスクを低減します。
分析上の挙動
各検索クエリでは、焦点を明確にするため1つの主要チャートのみを表示します。結果は報告日(Reporting Date)でグループ化でき、時系列の傾向を明確に把握できます。折れ線グラフでは、値が0であっても年の欠落は発生しません。バブルチャートでは、ラベルや軸の調整により可読性を高めています。また、チャートの説明文は、画面に表示されているデータと常に整合するよう生成されます。制約と影響
説明文の生成は、表示されている集計値および明示された欠損データに限定されます。これにより、実際のデータと整合しない傾向や推測的な表現が生成されることを防ぎます。例
2015年から2025年までの特許公開件数を示す折れ線グラフで、2020年が0件であった場合でも、視覚的なギャップは表示されません。説明文では「2020年は公開件数がありません」と明示され、連続的な増減を示唆する表現は行われません。
Web検索連携による最新情報の活用
主な変更点
回答に最新情報が重要と判断される場合、Protégé はWeb検索を活用して、補足的な外部情報を取得できるようになりました。
本変更の意義
最近の企業動向など時間依存性の高いテーマにおいても、情報の鮮度を保ちながら分析を行えます。同時に、基盤となる分析モデルの安定性と一貫性は維持されます。
分析上の挙動
Web検索は、回答に最新性が影響すると見込まれる場合にのみ選択的に実行されます。外部情報を参照した場合は、可能な範囲で情報源へのリンクを提示し、内容を確認できるようにします。制約と影響
Web検索は、時間依存性の高い情報を補完するために使用されますが、分析ロジックそのものを変更するものではありません。これにより、最新情報を反映しつつも、出力の一貫性と予測可能性を維持します。例
最近の競合企業の活動状況を評価する場合、Protégé は公開情報を参照してインサイトを補強します。その際、参照した情報源へのリンクが提示されるため、アナリストは内容の最新性や妥当性を迅速に確認できます。
プロンプト表現の最適化
主な変更点
プロンプトおよびシステム上の表現を、PatentSight+ の用語体系および文体により整合させました。これにより、出力の構造と用語の一貫性が向上し、結果のばらつきが抑えられます。
本変更の意義
表現が安定することで、結果の読み直しや修正にかかる手間が軽減されます。アナリストは、より統一された構成と明確な用語で分析結果を受け取ることができます。
分析上の挙動
更新されたプロンプト設計では、タスクの定義をより明確にし、用語の統一を重視しています。これにより、同種の問いに対しては、構造や見出しの形式が安定して生成されます。制約と影響
プロンプトの設計を標準化することで、生成されるテキストのトーンや構成が安定します。その結果、可読性が向上し、分析結果の比較や再利用がしやすくなります。例
異なる企業間で同種の比較クエリを実行した場合でも、見出し構成、用語、サマリーの形式が一貫します。これにより、結果の比較および再利用が容易になります。
PatentSight+ から Protégé へのアクセス向上
主な変更点
PatentSight+ のホーム画面に、新たに Protégé タイルを追加しました。これにより、Protégé のタスクをワンクリックで開始できるようになりました。
本変更の意義
構造化された作業(例:基本メニュー(Custom Analysis))と、Protégé による探索的分析との切り替えがスムーズになり、レポーティングから調査への移行が容易になります。