PatentSight+で利用可能な最小の分析単位は特許ファミリーのため、引用は特許ファミリーレベルで集計しています。すなわち、文献(単一の公報)間ではなく、特許ファミリー間の引用を考慮しています。PatentSight+では、1件の発明を1件の特許ファミリーとカウントする特許ファミリーに定義するアプローチを採用しているため、発明視点で、ある発明が他の発明を引用しているかどうかを考慮するためです。
特許ファミリー単位の引用のカウント
米国(US)、ドイツ(DE)、イギリス(GB)、中国(CN)をメンバーに持つ特許ファミリーAが、米国(US)、中国(CN)、ブラジル(BR)をメンバーに持つ特許ファミリーBに引用されているとします。
この例では、特許ファミリーBの2カ国メンバーが、特許ファミリーAの3カ国の異なるメンバーを引用しています。
特許ファミリーBのUSメンバーが特許ファミリーAのGBメンバーを引用しています。
特許ファミリーBのCNメンバーが特許ファミリーAのCNメンバーを引用しています。
特許ファミリーレベルでの引用情報を集計するために、3つの引用を独立した個別のものとして考慮するのではなく、特許ファミリーAと特許ファミリーBの間の引用を1つだけカウントします。
次の検索項目・指標項目に対し、特許ファミリーの引用カウントが適用されています。
引用数(Number of Prior Art Citations)
被引用数(Number of Subsequent Art Citations)
引用数(平均値)(Average Number of Prior Art Citations)
被引用数(平均値)(Average Number of Subsequent Art Citations)
非特許文献引用数(平均値)(Average Number of Prior Art Citations to Non-Patent Literature)
引用数(平均値に対する倍率)(Number of Prior Art Citations (Relative))
引用ラグ(Prior Art Citation Lag)
引用ラグ(平均経過年数に対する倍率)(Prior Art Citation Lag (Relative))
外部被引用率(Share of External Subsequent Art Citations)
例えば、特許ファミリーAが特許ファミリーBにのみ引用され、他の特許ファミリーには引用されていない場合、特許ファミリーAが受けた引用の数は「1」です(「3」ではありません)。
特許ファミリーBが特許ファミリーAのみを引用し、他の特許ファミリーは引用していない場合、被引用の数も「1」になります(「2」でも「3」でもありません)。
Technology Relevanceの計算に対する特許ファミリー単位の引用の影響
Technology Relevanceの算出にあたり、特許庁の引用慣習が考慮されます。そのため、特許ファミリー単位の引用は、Technology Relevanceとその他関連指標の計算にも影響があります。
この例では、特許ファミリーAは、特許ファミリーBのCNメンバーから1件、USメンバーから2件の引用されています。この場合に、特許ファミリーAのTechnology Relevanceの計算に、CNからの引用とUSからの引用、どちらを考慮するのかが疑問にあがります。
Technology Relevanceを計算する際、引用した特許庁の引用慣習に基づいて、特許ファミリーが受けた引用を重み付けします。引用件数が平均して少ない特許庁からの引用は、平均して引用件数の多い特許庁からの引用よりも関連性が高いと推定します(特許庁の引用慣習は変更される可能性があるため、重み付けは公開年ごとに個別に行います)。
ある特許ファミリーが他の特許ファミリーの複数メンバーから引用されている場合、Technology Relevanceの計算には、重み付けの高い方を採用します。換言すると、ある特許ファミリーが他の特許ファミリーの複数のメンバーから引用されている場合、平均して、より少ない先行技術を引用する特許庁からの引用に基づいてTechnology Relevanceを計算しています。
例えば、CNIPA(中国国家知識産権局)が引用する先行技術は、平均してUSPTO(米国特許商標庁)よりも少ない傾向にあります。USメンバーの場合は、出願人が提出したIDS(Information Disclosure Statement:情報開示陳述)も影響します。そのため、CNIPAからの引用は、より技術への関連性が高いとみなし、USPTOからの引用よりも、強く重み付けをしています。したがって、この例では、特許ファミリーBのCNメンバーからの引用に基づいて、特許ファミリーAのTechnology Relevanceを算出し、USメンバーからの引用は無視されます。
重要:
特許ファミリーAのTechnology Relevanceを計算するにあたり、特許ファミリーAの各メンバー(US, DE, GB, CN)のいずれが何件引用されているかは関係ありません。引用された特許庁のみを考慮し、最も重み付けの大きい特許庁を選択しています。
Technology Relevanceの算出にあたり採用される特許庁は、時間の経過とともに変更される可能性があることにご留意ください。
例:
2020年までは、特許ファミリーAは特許ファミリーBのUSメンバーのみから引用されていました。そのため、Reporting Date: 2019/12/31時点での、特許ファミリーAのTechnology Relevanceの算出に際し、USPTOからの引用に基づいて計算されてきました。
2020年に、特許ファミリーAは、新規に公開された特許ファミリーBのCNメンバーからも引用されました。そのため、Reporting Date: 2020/12/31時点およびそれ以降の特許ファミリーAのTechnology Relevance計算に考慮される特許庁は、CNIPAになります。
なお、Reporting Date は各年末時点の収録データを基準にしているため、Reporting Date: 2019/12/31のTechnology Relevanceの算出には2020年以降のデータは影響しません。